本の感想を早速、数名の方からかいただきました。
心温まる文面に感謝申し上げます。
中には、現役の先生からもいただき、身の引きしまる思いでもおります。
私が、この本を書いた理由
今、親となっている私たちの世代は、どのような教育の中で育ってきたのでしょうか。
ものが溢れ、便利になり、使い捨てることさえ当たり前になった時代。
裕福であればあるほど、子どもの心を満たすことよりも、物を与えることで満たそうとしてきた部分もあったのではないでしょうか。
けれど、「無い」からこそ生まれる知恵があります。
無いから考える。 無いから工夫する。 無いから、自分の手でつくろうとする。
反対に、何でも「ある」ことで、私たちは考える機会を失ってきたのかもしれません。
私は、これからの子どもたちに必要なのは、何もないところから「ゼロからつくる力」だと思っています。
そして、それは限られた「優秀」と言われるひとが持つ特別な能力とするのではなく、
まず自分で考えてみる、自分でやってみるという「癖」を、幼い頃から身につけてほしいと思っています。
そして、一人ではできないことに出合ったとき
自分を責めたり、傷ついたり、相手を攻撃するのでなく、
誰かに支えてもらう。 誰かと力を合わせる。
自分にできないことを認め、相手の力を借りる。
困難を乗り越えていくためには、知識だけではなく、人と関わる心とコミュニケーションの力が必要です。
しかし、そのことを十分に学ぶ機会を持たないまま子ども時代を過ごした世代が、今、親になっています。
だからこそ、
「我が子に何を与えればよいのだろう」 「何を残してあげられるのだろう」
と苦しむ親御さんも少なくないのではないでしょうか。
私は、その負の連鎖を止めたいと思いました。
それが、私がこの本を書いた理由の一つです。
そしてこれは、親御さんだけに向けた言葉ではありません。
同じ時代を生きてきた教育者である私自身も、肝に銘じなければならないことだと思っています。
教育者だから、すべてを知っているわけではありません。
これからも学び続けること。
そして、自分とは違う価値観に出合ったとき、それを否定するのではなく、
「そこから自分は何を学べるだろう」
と考えること。
子どもたちに「学び続けてほしい」と願うのであれば、まず私自身が学び続ける人でありたい。
自分とは違う考えや価値観との出合いさえ、自分を育ててくれる学びに変えていく。
そんな心を、私自身も持ち続けたいと思っています。
そして子どもたちにも、何かをたくさん「持っている人」になることより、
何もないところから考え、 人と支え合い、 何度でも立ち上がり、 自分の人生を自分でつくっていける人になってほしい。
そのために、今を生きる私たち大人が何を残せるのか。
物でも、答えでもなく、
私たち自身が「学び続けて輝く姿」を、
子どもたちの心と目に、
そっと残していきたい。
その想いから、この本は生まれました。